栃木県の土木遺産

東照宮の眠り猫
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栃木県の土木遺産について

 土木の名前は、「築土構木」すなわち「土を築き、木を組み立てる」から由来していると言う説もありますが、古くはエジプトのピラミッドの建設や、ローマの水道など、有史以来社会を形成してきたうえで欠かせない技術であります。わが国でも然りで、ある時代には僧侶の活動が注目され、また、ある時代は戦国武将の活躍が目を引きました。
 さらに、明治維新前後になって、それまで培われてきた日本の従来の技術に加えて、欧米先進国の進んだ技術を導入することにより、近代土木技術による治水と交通路の整備が始まり、特に、明治政府は日本国内の交通路として鉄道に重点を置くなど、各種の社会資本の整備が急速に進みました。
 本県においても、長い歴史の過程で、勝道上人の日光開山に始まり、3代将軍徳川家光の東照宮の大造替、二宮尊徳の報徳仕法、古河市兵衛による足尾銅山の近代化、「土木県令」の異名を持った三島通庸や印南丈作・矢板武らによる那須野ヶ原の開拓、鉱毒問題に生涯をかけた田中正造など、先人たちが作り育んできた数多くの歴史的資産が残されており、その時代時代にあっては、わが国を代表する優れた文化社会が花開いておりました。
 県内に現存する土木遺産が地域の歴史、自然、文化に根づいて、土木特有の風景が生みだされ、個性ある地域づくりを演出しています。現代に生きる私たちは、本県の土木技術に関する数々の英知と経験の蓄積を、先人の価値ある遺産として朽ちさせることなく、後世に引き継ぐ責務があります。
掲載している土木遺産

T.道路

U.道路(橋梁)

V.河川砂防

W.都市

X.鉄道(橋梁)

Y.農業土木

Z.発電土木

[.上水道

\.その他

番外



 3件

12件

8件

2件

8件

7件

8件

4件

1件

4件


55件
このホームページは、これらの趣旨を踏まえて
 対象項目は、栃木県内に築いてきた土木建造物の中から、技術・意匠・系譜の 3指標を総合して、歴史的価値の高いものとし、さらに、記憶にとどめたい歴史的に話題性のあるものや、興味ある事項を加えました。
 分野は、道路・道路(橋梁)・河川砂防・都市・鉄道(橋梁)・農業土木・発電土木・上水道・その他に分類し、200項目を超えるリストを作成した中から独自の視点で選択しました。
 年代は、日光杉並木や、うずま川の河岸などを考慮し、江戸時代以降を対象としましたが、原形の残存状況や情報の正確さなどから、明治・大正・昭和(戦前)の3つの時代が中心になりました。
 特に、地域の風景にとけこんでいる土木遺産をテーマに、県内の代表的な土木遺産の四季おりおりの風景を写真で紹介することができました。身近な文化財である土木遺産について理解を深めるきっかけになれば幸いです。

Civil Engineer Masubuchi Kiyoshi
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